ショーシャンクの空に

ちゃんとした記事の一発目は映画の感想にしようと思いマス。

Shawshank redemption 
監督:Frank Darabont
出演:Tim Robbins,Morgan Freeman 

部活の帰りに思い付きで『アントマン』を観た時に劇場で広告を見て、「午前十時の映画祭」というイベントを今年やっていることを知った。町山さん関連で名前は聞いたことはあったけどよく知らなかった。およそ1年間?を通して、全国の複数の劇場で午前十時に毎日、過去の名作を上映していて、1〜2週間ごとに作品が替わるらしい。学生はチケット代が500円!私が知った時にはすでに期間の半分くらいが終わっていた。もっと早く知りたかった。ともかくそれで観たのが『ショーシャンクの空に』だった。

[感想]
全体を通して割と低めのテンションで落ち着いた感じで、じわーっと感動がこみ上げてくる感じだった。主人公であるアンディではなく、アンディが刑務所で出会うベテラン服役者レッド(モーガン・フリーマン)の目線で物語が語られ、アンディの心情吐露独白は無い。レッドのナレーションもあまり気持ちは語らず淡々としていて、これが映画全体のトーンを落ち着かせている気がする。

人間の尊厳とは何か、どん底の状況にあってどんな生き方を選ぶのか考えさせられる映画だった。
アンディを含む新しい囚人たちが入所した最初の夜に、誰が最初に泣き出すかを賭けて囃し立てる囚人たちを見て、ああどうしようもないクズどもだ…と思ったけれど、その後、レッドや刑務所内の図書館を運営する老人ブルックスの立ち居振る舞いや、ケンカを仲裁する登場人物たちを見て、この人たちには品性がある、と感じた。
なんというか、ちゃんと生きようとしているのだ。刑務所に何十年もいるような人たちなのに、「もう人生なんか何でもいいや」というような、適当に雑に生きている感じが無い。良く生きようとしてる。犯罪を犯して刑務所に入れられた人々としてイメージしたものと全く異なる印象だった。もちろん全部の囚人がそうではなく、さっき書いたようなこともするし、レイプとかするような奴もいる。しかも同性愛者でさえなく、単に性欲処理のためだけに複数人で他の囚人を襲ってレイプするのだ。アンディが狙われて襲われるシーンは

品性といえば思い出すのはあの聖句だ。
「患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。」(ローマ5章3〜4節)
品性って漠然とした言葉で定義しにくいけど、「より良く生きようとする意志」って我ながら割と良い説明じゃないだろうか。忍耐にも色々あるけど、自分の欲望をコントロールすることだと私は思う。欲望に流されず、自分が良いと信じる生き方をする。これって本当に難しい。毎日痛感する。でもそれを積み重ねて自分自身をきちんとコントロールできるようになって初めて生まれるのが品性なのではないだろうか。
そして「練られた品性が希望を生み出す」。この映画における希望とは、いつ出られるのかも分からない刑務所の中で正気を保って生きていける理由であり、アンディが20年もの間毎晩壁に穴を掘り続けることができた理由なのだ。

他にも印象に残ったシーンはたくさんあるけど、また2回3回と繰り返し見た時に改めて感想を書きたいな。今度DVDで見よう。